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「しま模様に体を塗った牛には、虫が寄り付きにくい」―。兒嶋朋貴(41、こじま・ともき)さんら日本の研究チームが、独創的でユーモラスな研究を表彰する「イグ・ノーベル賞」の2025年生物学賞に選ばれた。日本人の受賞は19年連続。シマウマならぬ「シマウシ」の研究は、おいしい肉や牛乳の生産に寄与すると期待されるが、そもそもなぜ牛をしま模様に塗ろうと思ったのか。人間も、しま模様にしたら、蚊に刺されなくなるのだろうか…。兒嶋さんに研究の経緯や受賞への思いなどを聞いてみた。(時事ドットコム取材班 長田陸) 【一目でわかる】「シマウシ」と吸血昆虫の実験結果 ◇「取れたら良いね」が現実に 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)に研究員として勤めている兒嶋さんにイグ・ノーベル賞を受けるかを確認するメールが届いたのは、2025年3月のこと。兒嶋さんは、白い塗料でしま模様を描いた黒毛和牛は、何もしなかった牛などと比較して、アブといった吸血昆虫が付きにくくなることを証明し、19年に論文として発表していた。 もともとイグ・ノーベル賞のファンだったという兒嶋さん。実験当時からユニークな研究だと自覚しており、研究チーム内でも「イグ・ノーベル賞、取れたらいいね」といった話をしていた。ただ、論文の発表後、多くの国内外メディアに報道されたこともあり、「ここまで話題になってしまうと(意外性がなく)受賞はないね」と諦めていた。 このため自分が受賞候補に選ばれたと知り、驚いた。賞を受けると返事した後も「ドッキリを仕掛けられているのではないか」と疑うほど。チームメンバーの中には「今日はエイプリルフールじゃないよな」と聞いてくる人もいた。 ◇しま柄シャツでスピーチ、授賞式で喝采 授賞式は、アメリカのマサチューセッツ州にあるボストン大学で9月18日(現地時間)に開催された。ユーモアをテーマにした賞だけに、受賞者はスピーチで聴衆を笑わせることが恒例になっている。兒嶋さんは「広く注目されている中で、ウケなかったら心に一生分の傷を負うと思った」と振り返る。「自分の順番が終わるまで、式の記憶がないほど緊張しました」 不安を抱えつつ臨んだスピーチには、チームメンバー2人と登壇。模型のハエに演説を邪魔された兒嶋さんが、上着を脱いでシマウマ柄のシャツ姿になるとハエが逃げていく演出で、会場は笑いと歓声に沸いた。これらはメンバーと一緒に考え、ハエの模型は100円ショップなどで材料を集め、シャツは通販サイトのAmazonで購入した。 緊張した式が終わって、やっと受賞の喜びを実感できたという兒嶋さん。「一生に一度あるか分からないこと。授賞式までプレッシャーが大きかったが、今となっては受賞できて良かった」と話す。 ◇牛に「ビビビ」で研究の道に 「シマウシ」研究が評価された兒嶋さんが研究の道を志したきっかけも牛だった。京都大農学部4年生の時、調査のため訪れた山で放牧されている牛を見た。この時のことを「ビビビッときた」と回想する兒嶋さん。「説明は難しいが、牛の姿を美しいと感じた。直感的にすごいと思いました」。 専門は家畜の生産や管理などを研究する「畜産学」。主に牛を対象にしており、現在は農家だけでなく動物にとってもストレスが少ない家畜の管理法を研究している。「いかにおいしい肉や牛乳・乳製品を出せるか、いかに低コストで品質を高められるか。自分がやっていることは、生産者の役に立つ研究なのかを常に考えています」。イグ・ノーベル賞を受賞した研究も、家畜の管理にまつわる研究の一つだ。
◇「シマウシ」発想きっかけは
「シマウシ」研究を始めたのは、愛知県農業総合試験場(愛知県長久手市)に勤務していたころ。それ以前に、畜産農家から「牛に付くサシバエの対処法はないか」と相談を受けていた。サシバエやアブなど吸血昆虫に刺されると、痛みやかゆみが生じるほか、伝染病にかかるリスクがある。牛は虫を追い払おうと頭や尻尾を振るため、十分な休息や食事を取れず、乳量が減ったり、体重増加のペースが鈍化したりする懸念もある。 兒嶋さんによると、虫を追い払うための薬剤などはすでにあるが、コストがかかる。「より低コストな対策はないか」と探していた時、偶然見たテレビのバラエティー番組で、シマウマの模様には虫を避ける効果があるとの仮説を紹介していた。 「これを牛にも使えるんじゃないか」。そう考え、白い水性塗料でしま模様を描いた黒い牛と、通常の黒い牛を比べ、付着している吸血昆虫の数を確認。虫よけ効果が塗料の色によるものかなどを見極めるため、黒い塗料で模様を描いた牛も用意した。 その結果、白いしま模様の牛は他の2頭に比べて、付着した虫の数が約半分しかなく、虫を追い払う牛の行動も減ることが判明した。兒嶋さんは「私自身も効果を確認するまで半信半疑。『ほんまかい』という気持ちでした」と明かす。 ◇人間もしま模様で蚊を避けられる? 虫がしま模様を避ける理由は、まだ完全には解明されていない。ただ、色合いによって皮膚の温度が変化した結果、虫が血管を見つけにくくなるという説や、しま模様になると虫が吸血対象を認識できなくなるといった説が海外の論文では挙げられているという。 2019年に論文を発表した後、兒嶋さんは同様の実験を行った各地の農業高校などから、効果があったとの報告を受けた。山形県では、しま模様になるよう牛の毛を脱色したところ、こちらも虫よけの効果を確認できた。 とはいえ、より広く農家に活用してもらうためには「簡単に長期間、しま模様を維持する必要がある」と兒嶋さん。水性塗料では2、3日、油性でも1週間ほどで模様が落ちてしまう。「脱色も一つの手だが、時間がかかる。塗料を開発できる企業の方などの知恵を借りたい」と話す。 牛に効果があるならば、しま模様に塗った人間も虫に刺されないのでは―。記者が気になっていた質問をしたところ、兒嶋さんは「アブなどには効果があるかもしれないが、蚊に効くかは分かりません」と回答。その上で「体を黒く塗った結果、スズメバチなどほかの生物に襲われるかもしれないので、そのリスクをどう考えるかですね」と笑った。 ◇「役に立たなくても、やりたいことを」 日本人によるイグ・ノーベル賞の受賞は、兒嶋さんらで19年連続となる。日本は常連国だが、ユニークな研究が生まれる理由はどこにあるのだろうか。「私の場合、上司に実験の許可を得る時に『そんな試験、意味がないからやめろ』と言われても、おかしくない内容だった。実現できたのは、上司や所属していた試験場の懐が深かったことに尽きる」と兒嶋さん。これまでの受賞者についても「自由な着想の研究を楽しみながらできる環境だった人が多かったのではないか」と推測した。 また、兒嶋さんは「シマウシ」研究の受賞をきっかけに、研究者を志す子どもが一人でも増えたら嬉しいと話す。「『研究ってちょっと難しそうだな』と敬遠している子が、『え、こんなことやっても良いのか、面白そうだな』と興味を持ってくれたら素晴らしいと思います」 将来、研究者を目指す子どもへのメッセージを求めたところ、「熱中していることを大人から『意味がない』と否定されるかもしれない。ただ、人に迷惑を掛けていないなら、好きなことを貫き通したほうがいい」と助言。その上で「それが人の役に立つなら素晴らしいが、仮に役に立たなくても構いません。転ばぬ先の杖を気にするのではなく、やりたいことにトライしてもらいたいですね」と期待した。 【ミニ解説】イグ・ノーベル賞 ノーベル賞のパロディーとして1991年に創設。アメリカの科学ユーモア誌「ありそうにない研究年報」が主催し、毎年10件ほどの「人々を笑わせ、考えさせる」業績を表彰する。日本人の受賞は19年連続で、過去には「電気を流した食器で食品の味を変える研究」や「哺乳類が腸から呼吸できることを証明した研究」などに贈られている。
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