来月27日にサウジアラビアで開催される大型興行の記者会見が都内で行われ、井上尚弥（大橋）ら日本人6選手が登壇。井上は4団体統一王者として堂々と姿を見せ、来年5月に東京ドームで対戦が噂される中谷潤人（M・T）とは一切目を合わせず、静かな火花を散らした。両者とも前哨戦での勝利を誓い、無敗での再会を見据える。 両者にとって今回の試合は非常に重要な意味を持つ。単に勝つだけでなく「どう勝つか」が問われる試合となる。

ココがポイント

@naoyainoue_410

井上尚弥＆中谷潤人、サウジ興行で初共演！来年5月の東京ドーム決戦へ「大事な試合になる」

エキスパートの補足・見解

井上尚弥にとって、ピカソ戦は内容が重視される一戦だ。ピカソは前戦で亀田京之介の健闘を受け苦戦したが、無敗で世界ランキング1位に位置する実力者。とはいえ、トップ選手との対戦経験は少なく、今回が初の世界戦となる。そのため井上には、実力差を明確に示す圧倒的勝利が求められる。 ここ数戦の井上は倒しに行くあまり、ネリ戦やカルデナス戦でダウンを喫したこともあった。しかし前回のアフマダリエフ戦では、冷静なアウトボクシングで完勝。今回は内容・結果ともに求められるKO必須の試合となる。

一方、中谷潤人はバンタム級からスーパーバンタム級へと階級を上げての初戦。取材では「筋肉量が2〜3キロ増え、パンチにも体重を乗せられている」と語り、確かな手応えを感じている。減量苦から解放され、よりナチュラルな動きとパワーを発揮できるだろう。中谷が初戦となるスーパーバンタム級でどんな動きを見せてくれるか注目したい。

来年5月に予定される井上尚弥との一戦に向け、現時点では井上有利との見方が多い。しかし、中谷がバンタム級を超えるパフォーマンスを見せれば、その評価が大きく変わる可能性もある。来たる頂上決戦に向けて両者の熱い戦いに注目が集まる。